二等駆逐艦の特徴

葦

二等駆逐艦とは基準排水量が概ね500トン以上1,000トン未満の駆逐艦を言い、多くは明治末から大正半ばまでに建造されているため、樅型と若竹型を除いては大東亜戦争の戦役はない。ここでは樅型と若竹型を紹介する。

樅型は一等駆逐艦の峯風型と同時期に建造されたので、峯風型の小型版とも言え、船体や兵装配置は酷似している。二等駆逐艦としては初めて重油専焼罐が採用されているが、タービンは各艦で異なり実験的要素が窺える。

呉竹

若竹型は樅型の艦幅を若干広げた程度の差しかない準同型艦と言える。この若竹型以降二等駆逐艦は建造されていないため、日本海軍最後の二等駆逐艦である。

開戦時には樅型の多くは哨戒艦へ転籍して参加したが、若竹型は駆逐艦のまま参戦している。当然第一線配備ではなく、船団護衛に従事した。

二等駆逐艦の同型艦

ネームシップ同型艦
樅、榧、楡、栗、梨、竹、柿、栂、菊、葵、萩、薄、藤、蔦、葦、菱、蓮、菫、蓬、蕨、蓼
若竹若竹、呉竹、早苗、早蕨、朝顔、夕顔、芙蓉、刈萱

二等駆逐艦のスペック

諸元樅型若竹型
基準排水量(英トン)770820
常備排水量(メートルトン)850900
水線長(m)85.3485.34
最大幅(m)7.938.08
出力(馬力)21,50021,500
速力(kn)36.035.5
備砲12cm×312cm×3
発射管53cm2連装×253cm2連装×2

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